※本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。依頼者のプライバシー保護のため、氏名・年齢・具体的な状況等については一部変更を加えています。

事案の概要

依頼者:Tさん(30代男性・会社員)
対象店舗:デリヘル(自宅)
状況:不同意性交等罪を理由に店舗側弁護士による高額請求

Tさんが関西地域のデリヘルを利用し、自宅でキャストと性交渉をしたところ、刑事事件化した事案です。

行為後にキャストは性交渉の同意がなかったと主張し、Tさんと口論になりました。その際、口論のはずみで互いに押し合いになり、双方とも腕にあざができていたとのことでした。

キャストがお店の従業員を呼び、従業員はTさんに対し高額な示談金を支払わなければ強姦で警察に被害届を出すと脅してきました。

Tさんは、キャストからまったく拒否がなかったので同意を得て性交渉をしていた認識であり、また、高額な示談金を用意することは難しい状況だったため、示談に応じることはできないと答えました。

キャストと従業員は一旦はその場から立ち去ったものの、Tさんの自宅を知られていたため、Tさんは、今後自宅にまた押しかけられてトラブルに発展したり、警察に被害届を提出されるのではないかと不安を覚え、弊所に依頼しました。

解決への流れ

①初動の対応

まず、Tさんの自宅をキャストや従業員に知られていたため、初動として店舗側に弊所が代理人に就いたことを知らせる受任通知書を送り、店舗側がTさんに今後接触することがないように対応しました。

②弁護方針

こちらの主張する事実関係をTさんと入念に整理したうえ、不同意性交等罪の成否に関しては、性交渉の有無、性交渉に関するキャストの同意の有無や、不同意性交の故意の有無について争うことが可能であることを確認しました。

また、女性が負ったと主張している傷害の程度を診断書で確認する必要があるし、当方が負った傷害についても場合によってはキャストに損害賠償請求する可能性があるという方針を確認しました。

③示談交渉

店舗側にも弁護士が代理人に就き、当方に対して300万円の示談金の請求をしてきました。それに対しては、当初の方針のとおり、不同意性交等罪の成否については否認することを伝え、キャストの診断書の提示を求めるとともに、事案の概要に照らして高額な示談金の支払いには応じることはできないと回答しました。

その後、店舗側の弁護士から当方に対して診断書の提示がなされないまま警察に被害届が提出されました。弊所から警察署に確認したところ、被害申告がされたので受理せざるを得なかったが、不同意性交等罪の成否については送致されても不起訴になる可能性が高く、傷害(暴行)については送致する予定はないとの回答を受けました。

そして、Tさんと捜査の状況を詳細に共有したうえで、被害届の受理がされたからといって焦って示談を進めるのではなく、粛々と不同意性交等罪の成否に関して否認する方針に変わりなく対応を進めていくことを確認しました。

事件は検察庁に送致されましたが、弊所から検察庁に対して、事件の経緯、依頼者の認識、女性や店舗従業員の事件当時の様子を詳細に記載して不同意性交等罪は成立しない旨の不起訴処分意見書を提出しました。

その後、担当検事から弊所に連絡があり、当方としては不同意性交等罪に関して不起訴処分意見書に記載のとおり否認することに変わりはなく、積極的に示談をすることは検討していないことを説明したところ、担当検事から店舗側の弁護士にも連絡がいったようで、改めて店舗側の弁護士から弊所に示談を進めたい旨の打診がありました。

解決結果と弁護士のコメント

請求額:300万円 ➡ 解決金額:40万円(260万円の減額)
刑事処分:不起訴処分(逮捕回避・前科つかず)
職場・家族:発覚することなく解決

風俗店やメンズエステを利用した際の本番トラブル(不同意性交等罪)については、店舗側に弁護士が代理人に就いて、警察に被害届が提出されるケースは多くあります。悪質な不同意性交等罪が成立する可能性が高いケースでは高額な示談金を支払うこともやむを得ない場合はありますが、本件のように、不同意性交等罪の構成要件を満たすのか必ずしも明らかではなく悪質性が乏しいと思われるケースでは、焦って高額な示談金を支払うのではなく、粛々と捜査機関にも否認する方針を伝えて、腰を据えて相手方との示談交渉に臨む選択肢もありえます。

もっとも、悪質性が乏しいと思われ、成否が明らかではない不同意性交等罪の事案であっても否認の方針を貫くことは容易ではなく、依頼者には自身が被疑者になることに伴う心理的プレッシャーや警察や検察庁での聴取に耐え抜いていただく覚悟が必要になります。

今回のケースでは幸いにも弊所とTさんとの間で連携を密にとり、法的なアドバイスにとどまらず、精神的なサポートを継続的に行った結果として、大幅に示談金を減額して、不起訴処分となりました。

弊所では本件のような対応が難しいと思われる性的なトラブルも数多くご依頼いただき、結果を出しています。弁護士による対応が遅くなり後手に回る前に、弊所までご相談ください。

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