恐喝や脅迫を受けたときの対応方法

皆さま、今晩は。

本日は恐喝や脅迫を受けたときに取るべき行動についてお話をさせていただきます。
 

目次

①相手方の情報を可能な限り収集する

どこの誰であるか全く分からなければ、基本的には対応のしようがありません。
 
相手方の名前、電話番号、住所、メールアドレスなど、出来る限り相手方の情報を得るようにしましょう。
 
最悪でも電話番号が分かれば、契約者情報を調査し、住民票などの公的記録によって裏付けをとることで、相手方がどこの誰であるか特定できる場合があります。
 
相手方は、出来る限り安全圏から揺さぶりをかけようとしてくることから、身元の特定に結び付く情報を簡単には出してこないかもしれませんが、相手方に話を合わせるかのような体で隙を作り、出来る限り情報の収集をしましょう。

中には一切相手方についての情報が手に入らないケースもあります。
 
出会い系サイトで起こる美人局などの場合ですね。
 
関係を持った本人の情報はサイトのIDくらいしかない、脅しをかけてきた人物もホテルの外で会っただけで、どこの誰であるか分からないというケースもございます。
 
一切のヒントもなく、連絡の取りようがないのであれば諦めざるを得ない場合もありますが、やり方によっては特定に結び付く情報が得られる可能性もあります。
 
例えば、相手方をうまく呼び出して、その場で個人情報を押さえる、相手方の帰住先を尾行して確認するといったやり方です。
 
必ずしもうまくいくとは限りませんし、リスクもありますので、こういった方法を取る場合には、弁護士や調査会社の人間にご相談をしていただくのが無難です。
 

②お金は渡さない

突然、激しい揺さぶりをかけられたら、不安や恐怖から解放されたい一心で、お金を払ってしまいたいという気持ちになるかもしれません。

ですが、基本的にお金を渡してはいけません。
 
まず、一度渡したら、後で回収するのは非常に困難になります。

隠されたり、使われてしまったりすれば、少なくとも回収に時間がかかることは間違いありません。 

次に、お金を払えば解放されるかと言えば、そうとは限りません。

一度味をしめた相手方は、次から次へと要求を突き付けてくる可能性があります。

その都度、これで最後と言われお金を渡し続けて、数千万単位の被害を受けたケースもございます。

後に取り戻そうとしても、既に費消されていれば、回収は事実上断念せざるを得ない場合もあります。

もし、こちらに何らかの落ち度がある場合には(例えば、不貞行為をしてしまい、不貞相手の配偶者から慰謝料の請求を受けているが、相手方の請求態様が恐喝にも該当するような激しいものである場合)、お金を払うことで解決に結び付くこともありますが、この場合にはご自身で言われるがままに支払うのではなく、弁護士などを代理人にしたうえで、適正な金額を払うにとどめ、さらに後腐れのないように合意書の取り交わしをするようにしましょう。

③証拠を収集する

 
弁護士に相談するにしても、警察に相談するにしても、恐喝や脅迫を受けているという点について証拠が必要になります。
 
メールやLINEで直接的な脅迫を行うケースはさすがに少なくなってきましたが、事件の背景を把握するうえで役立ったり、他の証拠と合わせてみると、脅迫の証拠として用いることができたりと、使い道は様々です。
 
相手方のLINEやメールとなると、消したくなる気持ちも分かりますが、きちんと保存をしておきましょう。

また、動画や音声なども保存できれば役に立ちます。
 
対面でのやり取り(相手方に承諾を取る必要はありません)や電話の会話を録音しましょう。
 
その際には、会話の相手方がどこの誰なのか(会話の中で名前を呼ぶなど)といった点や、何らかの請求をしてきているのであればその経緯を会話の中で触れ、相手方の行為を会話の中で確認するようにすると良いでしょう。
 
もちろん、あまりにやり過ぎると不自然な会話になってしまうので注意は必要です。

過去に証拠が全くないというケースもありましたが、ご本人が電話で会話をする横で弁護士が指示を出し、証拠を作るという作業をしたこともあります。
 
証拠がない=諦めるということではありません。

④可能な限り早く相手方との接点を無くす

恐喝や脅迫のケースでは、皆さんを孤立させたうえで判断能力を奪い、コントロールをしてお金を払わせたり、自らの要求を通そうとしてきます。
 
こういったコントロールは相手方と接点を持つ限り続きます。
 
そのため、可能な限り早いタイミングで相手方との接点を無くすことが重要です。

弁護士にご相談いただいた後に、相手方から攻撃を受け、お金を渡してしまったというケースがございました。
 
この経験から、恐喝や脅迫被害を受けている事案では特に「即時対応」が重要であると強く意識しております。

代理人に任せてしまえば、基本的に揺さぶりを受けることはなくなりますし、相手方も大胆な手に出にくくなります。
 
まずは安全圏に逃げてもらい、じっくり相手方の属性や出方を見極めながら対応すれば、恐喝や脅迫などの不当要求に負けることはありません。

残念ながら恐喝や脅迫の相談は後を絶ちません。
 
出会いの場が増えたことにより、感覚ではありますが、増加しているようにも感じます。
 
また、被害金額もかなりの額にのぼるケースも多いのですが、そういったケースに共通するのは、一人で抱え込んでしまっているという点が挙げられるかと思います。

脅迫・恐喝に悩んでいる方がいらっしゃいましたら、一度弁護士に相談してみるといいかもしれません。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次