※本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。依頼者のプライバシー保護のため、氏名・年齢・具体的な状況等については一部変更を加えています。

事案の概要(ご相談前の状況)

依頼者(既婚男性)は、職場関係者の女性と約2年半にわたる不貞関係にあり、相手方夫に発覚しました。発覚後は双方が弁護士を立てて交渉を進め、合意書を締結、解決金100万円を一括で支払い済みでした。通常であればこの時点で問題は解決するはずでした。

しかし、合意書には依頼者と相手方夫との間の連絡・接触禁止条項がなく、和解成立後も相手方夫から依頼者へ直接連絡が繰り返されました。内容は「離婚することになったらどうするんだ」「お前のせいで家庭が壊れた」といった感情的なものにとどまらず、300万〜500万円の追加金銭を要求するものへとエスカレートしていきました。依頼者が連絡をやめるよう求めると、今度は「お前の妻に全部話す」と家族への暴露をちらつかせるようになりました。

追い詰められた依頼者は恐怖心から逆らうことができず、相手方夫の求めに応じて自宅住所を教えてしまいました。単身赴任中であったため、自宅には配偶者と子どもが暮らしており、家族が直接相手方に接触されるリスクが生じた状態でした。依頼者の家族は一連の経緯についてまったく知らず、このまま発覚することなく問題を解決したいというのが依頼者の強い希望でした。

すでに和解済みであるにもかかわらず追加請求を受け続け、家族への危険も生じている状況の中で、当事務所にご相談いただきました。

弁護士の対応と解決への流れ

受任後、まず速やかに相手方夫に対して弁護士名義の受任通知を内容証明郵便および特定記録付普通郵便で送付しました。受任通知では、依頼者への直接の連絡・接触を一切禁止すること、今後要求や主張がある場合は法的根拠を示したうえで書面により当事務所宛に送付するよう求めることを明記しました。

受任通知の送付後、相手方夫は当事務所に対してメールや電話で繰り返し連絡を試みました。その内容は感情的な訴えや根拠のない要求が中心で、一時は「弁護士会に苦情を入れる」「受任通知は無効だ」などと主張することもありましたが、当事務所は、法的根拠の無い主張については一貫して書面での対応を求め、不当要求には応じない姿勢を維持しました。これにより依頼者への直接接触は完全に遮断されました。

並行して、依頼者の自宅を管轄する警察署への相談も進めました。相手方夫が依頼者の自宅を訪問した可能性が浮上した際には、当事務所から警察に直接架電し、脅迫・恐喝未遂および宮城県迷惑防止条例違反の可能性を説明したうえで、相手方への警告と再発時の対応を求めました。警察との連携により、相手方が実力行使に及んだ場合の抑止力を確保しました。

相手方から当事務所への連絡が一時的に途絶えたり、再び活発になったりという状況が繰り返されましたが、当事務所は定期的に依頼者へ状況を報告し、対応方針を共有しながら継続して監視にあたりました。依頼者が不安を感じる局面でも、弁護士が窓口となって対応することで、依頼者が直接相手方と接触する事態を避けることができました。

その後、相手方からの連絡・接触は徐々に収まり、依頼者の配偶者への発覚もなく、問題は終結しました。

解決結果と弁護士のコメント

  • 弁護士介入により依頼者への直接連絡・接触を完全に遮断
  • 相手方による追加請求・脅迫行為が沈静化
  • 警察との連携による法的抑止力を確保
  • 依頼者の配偶者への発覚なく終結

示談・合意書の締結後であっても、相手方が納得せずに追加請求や脅迫を繰り返すケースは少なくありません。本件では、既に双方の弁護士が関与して合意書を作成し、解決金の支払いも完了していたにもかかわらず、相手方夫が依頼者に直接連絡し続け、金銭的な要求をエスカレートさせていました。

このような状況で依頼者が一人で対応を続けると、精神的な消耗はもちろん、焦りから不用意な情報を漏らしたり、不当な要求に応じてしまったりするリスクが高まります。本件でも、住所を教えてしまうという事態が実際に起きており、早期の弁護士介入によってそれ以上の被害を防ぐことができました。

弁護士が代理人として介入し、相手方との連絡窓口を一本化することで、依頼者への直接接触を法的に遮断できます。相手方が感情的になっていても、弁護士を通じた交渉に切り替えることで冷静な対応が可能になります。また、警察との連携を早期に行っておくことで、相手方が実力行使に出た際の対応も迅速に取れるようになります。

「示談は終わったはずなのに、まだ連絡が来る」「追加で金銭を要求されている」「家族に話すと脅されている」といった状況にある方は、一人で抱え込まず、早めにご相談ください。