暴行・傷害罪で逮捕された場合の対処方法

  • 喧嘩をして、ついつい相手に暴行を加えてしまった
  • 他人を殴って大けがをさせてしまった
  • 傷害の被害者から刑事告訴された
  • 暴行罪や傷害罪の刑罰はどのくらいになるのか?

暴行罪、傷害罪で逮捕されたら、すぐに弁護士までご相談下さい!

目次

1.暴行罪とは

暴行罪とは、人に対して不法な有形力を行使したときに成立する犯罪です。

「不法な有形力」には、殴る蹴る、胸ぐらをつかむなど暴力を加える場合だけではなく、大声でどなりつけたり水や塩をかけたりする行為なども含まれます。

暴行罪の刑罰は2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金又は拘留もしくは科料です(刑法208条)。

「拘留」とは30日に満たない身柄拘束の刑罰、「科料」とは1万円に満たない金銭支払いの刑罰です。拘留となった場合、懲役刑や禁固刑と同様に刑務所などの刑事施設に収容されます。

2.傷害罪とは

傷害罪は、人の生理的機能を害したときに成立する犯罪です。「生理的機能を害する」とは、相手を殴る蹴るなどしてけがをさせた場合だけではなく、相手に大声で怒鳴りつけて相手の鼓膜が破れた場合、病原菌に感染させた場合なども含みます。

傷害罪の刑罰は50万円以下の罰金または15年以下の懲役刑です(刑法204条)。

傷害罪の刑罰は非常に範囲が広くなっています。罰金で済むこともあれば15年の実刑判決が出る可能性もあります。これは相手の傷害の結果に応じた刑罰を適用するためです。

たとえば相手が軽傷なら罰金刑で済んでも、重大な後遺症が残るような大けがをさせたら長期の実刑判決が出る可能性が高くなります。

3.暴行罪と傷害罪の関係

相手に暴行を加えた結果けがをさせたら「傷害罪」となるので、暴力を振るったときに相手が「けがをしなかったら暴行罪」、「けがをしたら傷害罪」という関係になります。

4.暴行罪、傷害罪で逮捕されたときに必要なこと

暴行罪や傷害罪で逮捕されたら、次のような対応をしましょう。

4-1.被害者と示談を進める

被害者との示談を成立させることが重要です。検察官による処分決定前に示談が成立すれば、不起訴にしてもらえる可能性が高まります。逮捕直後から被害者に連絡を入れて示談交渉を開始しましょう。

4-2.反省の態度を示す

加害者として反省の態度を示すことも重要です。重大な犯罪を犯してしまったことを反省し、二度とやらないと強く誓いましょう。

4-3.再犯に及ばないことを理解してもらう

特に検察官に「再犯に及ぶ可能性がない」と理解してもらう必要があります。

家族などによる監督が期待できて本人も反省していれば、もう同じような犯行に及ばないと思ってもらいやすいです。ただし何度も粗暴犯を繰り返している場合「もうやらない」と言っても簡単には信用してもらいにくくなります。

暴行罪、傷害罪はふとした喧嘩や諍いなどによって成立してしまう犯罪です。逮捕されたらすぐに弁護士までご相談下さい。

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