人前で性器を露出したり裸になって歩いていたりすると「公然わいせつ罪」で逮捕される可能性があります。
公然わいせつ罪はどのようなときに成立するのか、刑罰はどのくらいになるのか、逮捕されたときの対処方法などをご説明します。
1.公然わいせつ罪が成立する要件
公然わいせつ罪は「公然と」「わいせつな行為」をしたときに成立します。
刑法174条 公然とわいせつな行為をした者は、6月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
以下でどのようなときに成立するのか、要件を確認しましょう。
1-1.公然と
「公然と」とは「不特定や多数の人が認識できる状態」です。たとえば公道や多くの人が集まる建物内、広場や店内などでわいせつ行為をすると「公然と」といえます。
1-2.わいせつな行為
「わいせつな行為」とは、通常人の羞恥心を害し、性的な道徳に反するような行為です。
具体的には以下のような行為を意味します。
- 性器の露出
- 性交や性交類似行為の様子
人前でこういった行動をすると公然わいせつ罪になる可能性があります。
2.よくある公然わいせつ罪のパターン
公然わいせつ罪でよくあるのは、公道上などで自分の性器を露出するものです。
女性や女子学生を驚かせようとして学校前などで待ち伏せして性器を見せる男性が多いです。
酔った勢いで全裸になり、そのまま道を歩いていて逮捕される事例もあります。
コンビニなどの店に下着姿で押し入って尻を出し、店員等に見せつけた人が公然わいせつ罪で逮捕された事例もあります。
3.公然わいせつ罪の刑罰
公然わいせつ罪で適用される刑罰は、6か月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料です。
「拘留」とは30日未満の身柄拘束の刑罰、「科料」とは1万円未満の金銭支払いの刑罰です。
4.公然わいせつで逮捕されたときの対処方法
公然わいせつ罪で逮捕されたとき、被害者が明確な場合とそうでない場合とで対応方法が分かれます。
女子高生などの特定の相手に性器を見せつけて逮捕された場合には、被害者に謝罪をして慰謝料を支払い、示談しましょう。そのことによって不起訴にしてもらえる可能性が高まります。
道路上を全裸で歩いていて逮捕されたケースなど特定の被害者がいない場合には、しっかりと反省の態度を示して、もう二度と間違った行為は繰り返さないと誓いましょう。
酔った勢いで服を脱いでしまった場合などであれば、本人が反省していて家族による監督も期待できるなら、不起訴にしてもらえる可能性が十分にあります。
性器の露出等が癖になっている場合、カウンセリング的な対応を要するケースもあります。わいせつ事件を起こしてお悩みであれば、秘密厳守いたしますのでお早めに弁護士までご相談下さい。