※本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。依頼者のプライバシー保護のため、氏名・年齢・具体的な状況等については一部変更を加えています。

事案の概要(相談前の状況)

依頼者:Aさん(女性・40代)
状況:過去の不倫相手の親族を名乗る人物から、夫と話をさせるよう何度も連絡が入っている

AさんはSNSを通じて知り合った男性Bさんと1年ほど不倫関係にありました。

BさんはAさんが既婚者であることを薄々気づいていたようですが、Aさんから既婚者であると明言をしたことはなく、家族がいるとだけ説明をしておりました。

Bさんは精神的に不安定なところがあったようです。不倫関係を続けているうち、徐々に言動がおかしくなり、自殺を仄めかすようになってきました。

Aさんは、頻繁に自殺を仄めかすBさんが怖くなり、別れを切り出し、Bさんとの連絡を断つことにしました。

しばらくBさんからの連絡はなかったのですが、ある日、Aさんに非通知で電話がかかってきます。Aさんが電話に出ると、Bさんの母親を名乗る人物Cさんからの電話でした。

Cさんは、息子が自殺未遂を繰り返しているのはAさんのせいであると怒鳴り、既に警察や弁護士に相談や依頼をしていると話してきました。

のみならず、Aさんの住所を読み上げ、また家族構成を話したうえで、Aさんの夫と話をさせるよう迫ってきました。

Aさんは、Bさんに対して、自宅の電話番号や住所、家族構成を一切伝えておりませんでした。にもかかわらず、CさんがAさんの個人情報を把握していることに強い不安を感じました。

その後もCさんから頻繁に連絡が入り、その度に、怒鳴られて圧力をかけられるため、Aさんは精神的に参ってしまいました。自分での対応は難しいと考えたAさんが弊所にご相談に来られました。

弁護士の対応と解決への流れ

Aさんから時系列で、現在までの事実経過を伺いました。

Bさんについて、名前のほか、住所、携帯電話の番号は知っているものの、家族構成は知らず、母親の話が出たことはないとのことでした。

Cさんについては、当初は非通知や公衆電話からの連絡であったが、途中から携帯電話で連絡をしてきたため、電話番号は分かるが、それ以外の情報は名前も含めて一切分からないとのことでした。

Cさんからは、警察や弁護士に相談・依頼しているという話はあったものの、どこの警察署なのか、どこの弁護士なのかを聞いても回答してくれなかったようです。

Cさんが最後に連絡してきた際に、再びBさんが自殺未遂を起こし入院しているという説明があったようで、その際にも怒鳴られて、Aさんの夫と会わせるよう強く迫られたとのことでした。

Aさんの意向を確認すると、とにかく家族には知られたくないということであり、実際にCさんがAさんの家族にアプローチしてくる前に対応してほしいとのことであったため、Cさんの法的請求があるかどうかは分かりませんでしたが、弊所で引き取って対応することにしました。

ご依頼を受けて、早速、Cさんの携帯電話に連絡をしましたが、留守番電話になってしまいました。一度、伝言を入れずに折り返しを待ちましたが、その後もCさんからの連絡はありませんでした。

そのため、再度Cさんの携帯電話に連絡し、今度は、Aさんから依頼を受けた弁護士であること、今後の対応は弊所が全て引き取るということ、AさんやAさんの家族に連絡することは控えられたいこと、何らかの請求があるならば弊所で検討するので連絡されたいということを留守番電話に残しました。

その後、Cさんからの連絡を待っておりましたが、一向に連絡はありませんでした。Aさんに状況を確認すると、Cさんからの連絡はピタリと止んだようです。

しばらく時間をおきましたが、Cさんからの連絡がないため、今度は携帯電話のメッセージで、弊所が代理人に就いたこと等を送りました。これに対してもCさんは連絡をしてきませんでした。

その後、弊所にもAさんにも連絡がないまま、半年以上が経過したため、今後もBさんやCさんから連絡があった際には弊所で対応すると伝え、一応の終件となりました。

解決結果と弁護士のコメント

相手方親族からの連絡・圧力:弁護士介入後に停止
家族への接触:阻止
解決方法:弁護士を窓口にして対応を引き取り

弊所では不倫関係を含む男女間のトラブルのご相談・ご依頼を多数お受けしてまいりましたが、当事者以外の人物から連絡が入ることも珍しくありません。

大抵は相手方の親族や知人・友人を名乗りますが、時に職場の上司や同僚、さらには一切素性を明かさずに連絡してくるというケースもあります。

基本的に、当事者以外の人物から連絡が来ても、対応すべきではありません。そもそも、相手方本人の知らないところで連絡をしてきている可能性もありますし、仮に相手方本人の意向に基づいて連絡をしてきているにしても、紛争の当事者ではないことから、早期に紛争を解決する観点から見れば迂遠と言わざるを得ません。

そのため、代理人である弁護士以外からの連絡があったとしても、本人から連絡をするよう伝えるべきです。

また、当事者以外の人物から、危害を加えるような発言があった際には、速やかに最寄りの警察署に被害相談に行くようにしましょう。

それでも本件のように、当事者以外の人物からの連絡が止まない場合には、弁護士を窓口にして対応してもらうこともご検討ください。弁護士が窓口となり家族への接触を阻止した別の事例については「不倫相手からの慰謝料請求と家族への接触を防いだ解決事例」でも紹介しています。

弊所で対応をお受けする不当要求(法的に根拠のない請求や根拠があったとしても、不相当に過大な請求を暴力や脅迫等の不当な手段をもって実現しようとする行為)を受けた事案では、弁護士を窓口にするというやり方を活用しております。

もちろん、犯罪に該当するような事実があれば、まずは警察に被害相談をすべきです。ただ、犯罪には直ちに該当しないが、圧力をもって要求を実現しようとするケースも多くあり、このようなケースでは警察は介入しにくいところがあります(生活安全課が警告など予防的な対応をしてくれる場合もありますが)。

以前は、弁護士から警察に相談するようにとアドバイスを受け、警察に行くと、未だ刑事事件ではないから弁護士に相談するようにとたらい回しにされてしまうこともありました。

弊所では、上記のような警察の対応と弁護士の対応の間隙(すき間)を埋めるべく、刑事事件には該当しないが、不当な圧力をもって要求を実現しようとするケースへの対応に注力しておりますので、お気軽にお問い合わせいただければと思います。