マッチングアプリで知り合った相手とのトラブルから、職場への押しかけや関係機関への連絡といった嫌がらせに発展し、警察に相談しても止まらない――。本記事では、弁護士が速やかに介入し、接触禁止等を内容とする合意書を締結して解決した経緯を紹介します。

※本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。依頼者のプライバシー保護のため、氏名・年齢・具体的な状況等については一部変更を加えています。

事案の概要(ご相談前の状況)

職場への押しかけ・執拗な連絡が警察相談後も止まらない

依頼者は、公務員として働く男性です。マッチングアプリで知り合った相手方と一度会ったところ、その後、相手方は依頼者に対して怒りを募らせ、金銭の支払いと謝罪を要求するようになりました。依頼者には、相手方が何に対して怒っているのか、心当たりがありませんでした。

相手方の行動はエスカレートし、依頼者の勤務先に複数回押しかけたほか、勤務先を監督する関係機関にまで繰り返し電話をかけ、勤務先宛てに手紙を送るなどしました。依頼者は警察に相談し、警察官が相手方への対応を行ったものの、その後も相手方の行動は止まりませんでした。依頼者自身も連絡をやめてほしい旨を書面で伝えましたが、効果はありませんでした。

いつまた職場に押しかけられるかわからないという不安の中で勤務を続けなければならず、公務員である依頼者にとって、職場を巻き込んだトラブルは職務上の立場にも関わりかねない深刻な問題でした。追い詰められた依頼者は、当事務所の男女トラブル相談窓口にご相談くださり、来所面談の当日にご依頼いただきました。

弁護士の対応と解決への流れ

警察とも連携し、ご依頼の翌日に電話で介入

本件では、相手方の住所を確実に特定することが難しく、書面の送付には時間を要する状況でした。嫌がらせが現に続いていたことから、担当弁護士は、ご依頼の翌日に電話で介入する方針を取りました。

介入にあたっては、受任直後に相手方の行動が一時的に激化するおそれも想定し、事前に警察へ連絡して介入の事実を伝え、万一の際の対応を依頼しました。あわせて、依頼者を通じて勤務先にも、相手方が訪れた場合には直ちに110番通報するよう共有してもらい、依頼者と職場を守る体制を整えました。

そのうえで、担当弁護士は相手方に電話で受任を通知し、依頼者本人はもちろん、勤務先を含めた関係者への接触・連絡を一切行わないこと、本件を第三者に口外しないこと、主張がある場合はすべて弁護士宛てに連絡することを求めました。

介入後、相手方からの連絡はすべて当事務所が窓口となって対応し、依頼者が相手方と直接やり取りする必要はなくなりました。そして、依頼者や勤務先への接触はぴたりと止まりました。その後の経過を見たうえで担当弁護士が相手方と改めて協議したところ、相手方は今後依頼者に関わらない意向を示し、合意書の締結にも応じました。合意書には、接触禁止や口外禁止など、依頼者を守るための条項を幅広く盛り込み、依頼者が金銭を支払うことなく締結に至りました。ご依頼から合意書締結まで約2週間でのスピード解決でした。

解決結果と弁護士のコメント

解決内容

  • ・接触禁止・口外禁止等を内容とする合意書を、金銭の支払いなしで締結
  • ・弁護士の介入後、職場への押しかけや関係機関への連絡が止まった
  • ・ご依頼から約2週間で解決し、依頼者は平穏な日常と職場環境を取り戻した

担当弁護士からのコメント―職場への押しかけ・つきまといは弁護士にご相談を

交際等に至っていない相手であっても、一方的に怒りを募らせ、職場への押しかけや関係機関への連絡といった行動に出るケースは少なくありません。特に公務員や会社員の方にとって、職場が巻き込まれることは、ご自身の信用や立場に関わる深刻な事態です。

警察に相談しても、事件として立件できる段階に至らなければ、十分な対応が得られない場合があります。他方で、弁護士が介入して連絡の窓口を一本化し、行為の中止を明確に求めることで、相手方の行動が沈静化する場合があります。それでも行為が続く場合には、ストーカー規制法等に基づく警察対応を求めていくことも視野に入ります。

本件では、警察や職場とも連携して依頼者の安全を確保しながら、迅速な介入と粘り強い対応により、金銭の支払いなしで接触禁止の合意書締結を実現できました。

この種のトラブルは、時間の経過とともに行動がエスカレートしていくおそれがあるため、早期のご相談が重要です。職場への押しかけや執拗な連絡にお悩みの方、警察に相談しても解決しなかった方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度当事務所にご相談ください。