マッチングアプリで知り合った女性と交際を始めたところ、女性が自宅に住み着いて退去せず、暴力やモラルハラスメントを受けるようになった男性の解決事例です。弁護士の介入により速やかに退去が実現し、その後の接触も一切ないまま解決に至った経緯を紹介します。

※本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。依頼者のプライバシー保護のため、氏名・年齢・具体的な状況等については一部変更を加えています。

事案の概要(ご相談前の状況)

暴力・入籍要求・退去拒否がエスカレート

依頼者(30代男性・研究職)は、マッチングアプリで知り合った女性と交際を開始しました。しかし交際当初から女性は依存的で感情の起伏が激しく、感情が高ぶると依頼者に平手打ちをする、土下座を強要するなど、行動が次第にエスカレートしていきました。

依頼者は女性の気分の変動に合わせざるを得ないモラルハラスメント状態に陥り、やがて女性は依頼者の自宅に住み着くようになりました。さらに入籍を強く求められ、婚約指輪の購入や生活費の負担も重なっていきました。女性は「ピルを飲んでいる」と言って避妊のない性交渉を求めており、妊娠の可能性まで仄めかされている状況でした。依頼者の職場に連絡が入るなど、被害は生活全体に及んでいました。

見かねた家族が説得を試みましたが、女性は強く拒絶。ついには耐えかねた依頼者が家族に助けを求め、駆けつけた親族が2人を引き離し、警察にも相談する事態となりました。それでも女性は依頼者の自宅に居座り続けたため、家族とともに当事務所へご相談いただきました。

弁護士の対応と解決への流れ

任当日に通知、管理会社と連携して退去を実現

受任後、直ちに相手方へ電話で弁護士介入を通知し、あわせて受任通知をメールで送付しました。通話は録音し、相手方が通知の内容を確認したことまで記録に残すことで、後日「聞いていない」と主張された場合にも通知の事実を立証できる状態を確保しました。さらに、内容証明郵便とレターパックの2つの方法でも受任通知を発送し、万全を期しました。受任通知では、依頼者本人だけでなく、その家族や職場等の関係者への連絡・接触の禁止も明確に警告しました。

相手方は「自分こそ被害者だ」と反論する姿勢を見せたものの、弁護士介入後は違法行為となることを恐れてか退去には応じる態度を示しました。当事務所は自宅の管理会社と連携し、相手方の退去を確認したうえで施錠する段取りを調整。介入の翌日には施錠が完了しました。

さらに、担当弁護士2名が依頼者の自宅を直接訪問し、室内に相手方が残っていないこと、荷物等の状況を確認しました。依頼者から預かった鍵は、相手方と接点のない依頼者の実家宛てに返送し、安全面に配慮しました。

その後は、こちらから相手方に接触して事態を蒸し返すことのないよう静観する方針をとり、当事務所が定期的に依頼者へ状況を報告しました。依頼者やご家族からの「相手方に転居を求める文言を追加できないか」といったご相談にも、法的効果とリスクの両面から丁寧に回答し、不安の解消に努めました。弁護士介入後、相手方からの連絡・接触は一切なく、一定期間の経過を確認したうえで事件は終結しました。

解決結果と弁護士のコメント

解決内容

  • 弁護士介入の翌日に、自宅に住み着いた相手方の退去を実現
  • 依頼者本人・家族・職場への接触禁止を警告し、以後の連絡・接触は一切なし
  • 電話・メール・内容証明郵便を組み合わせ、通知の事実を立証できる形で警告を実施
  • 一定期間の経過確認を経て、平穏な生活を回復して終結

担当弁護士からのコメント―「別れたいのに出ていってくれない」は法的に解決できます

交際相手が自宅に住み着いてしまい、関係を解消したくても退去してくれないというご相談は少なくありません。相手が感情的になりやすい場合、本人が退去を求めると激しい反発や暴力を招くおそれがあり、無理に追い出そうとすれば、かえって依頼者側が法的責任を問われるリスクもあります。

このようなケースでは、弁護士が介入して「これ以上の居座りや接触は法的措置の対象になる」ことを相手に明確に認識させることが、最も安全かつ確実な解決方法です。本件でも、相手方は弁護士介入後に違法行為のリスクを認識し、速やかに退去に応じました。あわせて、家族や職場への接触禁止まで警告しておくことで、退去後の報復や蒸し返しも防ぐことができました。

また、本件のように家族が先に異変に気づき、相談のきっかけを作るケースも多くあります。ご本人がモラルハラスメントの渦中にいて冷静な判断が難しい場合は、ご家族からのご相談も可能です。

「交際相手が家から出ていってくれない」「別れ話をすると暴力を振るわれる」とお悩みの方は、事態が深刻化する前に、早めにご相談ください。